マチュピチュにまつわる謎とはどんなことがある?

有名なマチュピチュですが正式な名称は「マチュ・ピチュの歴史保護区」となっています。日本でも広く知られている世界遺産ですので興味を持っている人も多いでしょう。

写真を見ると壮大な景色が広がっていて、その場に立っているわけではないのにその素晴らしさに圧倒されてしまいそうになります。そんなマチュ・ピチュがあるのはペルー。

ペルーといえばマチュ・ピチュだけではなく「ナスカの地上絵」も存在しています。ここにはこれだけの価値を持つ世界遺産がふたつもあるのです。しかしこのマチュピチュ、実は謎が多い遺跡とも言われています。

では一体どのようなことが謎と言われているのか?ココでは代表的な謎についてご紹介します。

マチュピチュについてよく聞く謎

なぜ建設されたのか不明

マチュピチュの不思議は「とても高いところにある」という点です。遺跡は標高2430mの地点に存在しているのですが、なぜこのような高いところに建てたのか?

一説としては王族や貴族の「避暑地」として利用されていたとも言われています。

資材をどのようにして運んだ?

マチュピチュをご覧になった方は分かると思いますが、遺跡にはたくさんの石が使われています。この建材をどのようにして運んだのかも不明となっています。

また石をどのようにして加工したのかも不明となっており、これも謎のままとなっています。

水源が分からない

遺跡には水路があるのですが、この水路に流れる水源についてはまだ解明されていません。ただ、真偽の程は分かりませんが水源は「マチュピチュ山」かもしれない、という説があります。

なぜ解明できないのか、それはもし調査をするとなれば遺跡の石を取り除く必要があるので、難しいと言われています。

いつまで人が住んでたのか?

マチュピチュ遺跡はインカの失われた都市とも呼ばれており、1911年に発見されましたが、都市と呼ばれるほどの大きな面積があるのですが、発見された当時はすでに廃墟となっていました。

いつまで人が住んでいたのかも不明となっており、一説によると1533年にスペイン人に征服されるまでとも言われています。

マチュピチュの登録区分

世界遺産には「文化遺産」「自然遺産」「複合遺産」があります。ほとんどの世界遺産が「文化遺産」もしくは「自然遺産」として登録されており「複合遺産」として登録されている世界遺産の数は驚くほど少ないのです。

マチュピチュはそんな数少ない「複合遺産」のひとつ。インカ帝国の遺跡と言うからには「文化遺産」の方がしっくりくる気がしますが、なぜ「文化遺産」ではなく「複合遺産」になったのでしょうか。

まず、マチュピチュはとても保存状態のいい遺跡だったと言われています。そしてそれだけではなく、素晴らしい自然景観を持ち合わせており、そこには重要な動物や植物が生息していたのです。

人間が残した遺跡の中に自然がある、と考えるとわかりやすいかもしれません。それらを考慮したうえでマチュ・ピチュは複合遺産として登録されたのです。ちなみに登録年は1983年。

登録されてからそれほど年数が経過していないことがわかります。

生息している動植物

マチュピチュにはどんな動植物が生息しているのでしょうか。調べてみると普段からお目にかかることのない動物や植物の名前が並べられていました。まずは動物です。

「コンドル」「アンデスカラカラ」「アカエリシトド」「ヤマガモ」「キバシコガモ」「トラフサギ」「アンデスカモメ」「アンデスイワドリ」など。他にもさまざまな動物が生息しているようです。

ちなみに名前に「アンデス」がつく動物が多いのは、マチュピチュがあるのはアンデス山脈に属する谷にあるからだと思われます。植物ですと「ヨシ属」「ハンノキ属」「マホガニー属」「ヘゴ属」など。

位置によって生息している植物も変わってきますが、どれもゲームやマンガでしか見たことのない名前ばかりです。さらにマチュピチュには爬虫類も生息しており、ボアやカイサカ、運がよければ見ることができるかもしれません。

また、近年マチュピチュは世界的に有名な世界遺産のためあらゆる観光問題、その他にも自然災害にも悩まされている、と言われています。

マチュピチュの観光・自然問題とは

マチュピチュだけではなく、あらゆる世界遺産が頭を抱えているのが観光問題です。世界的に有名なマチュピチュは各地から観光客が集まります。最初こそ少なかったものの、その数は徐々に増えていきました。

色々な人がいるので、やはり人が増えてくると色々な問題も発生するようになり、やがて遺跡の保存に影響が出るとされ人数制限が設けられるようになり、現在では立ち入ることのできるエリアも限られています。

また世界遺産範囲内での飲食や喫煙は一切禁止とされており火気厳禁ともなっています。遺跡を傷つけないよう持ち込むことのできる杖なども制限されました。

しかし、マチュピチュの問題はそれだけではありません。自然による災害も懸念されているのです。地滑りの危険性がよく知られているでしょうか。例えば2010年1月に大雨が降り続けたのです。

その結果、懸念されていた地滑りが実際に発生しました。一時何千人もの観光客が被害に遭って孤立したケースがありました。さらに、新しく観光用の道路を建設するという話も出たことがあります。

一時は危機遺産リストへの登録も考えられていたのだとか。もしマチュピチュを観光するのであれば傷つけないよう細心の注意を払う必要があるでしょう。

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